1.3Dレーザー計測による現場調査の効率化および空間設計の合理化
日立GEニュークリア・エナジー株式会社では,原子力プラントEPC(Engineering, Procurement and Construction)業務で点群データを活用しており,現場での配管ルート新設のための寸法計測や3D-CAD(Computer-aided Design)化,施工図作成などに利用している。点群データの活用はこれまで個々の設計部門内に留まっていたが,現在,自社およびグループ会社の複数部門を対象として,点群データ共有化による現場作業での被曝(ばく)低減と一層の設計業務の効率化をめざしている。
これに伴い,点群データを部門間で横断的に共有するためのインフラとなる点群アクセスツールを開発した。このツールは複数の点群データフォーマットをサーバ上で集中管理し,専用ビューアおよび外部ツールとの連携機能を備えることでユーザーの多様な利用パターンに対応している。また,ユーザーが大容量の点群データを活用するための以下の技術を開発し,インタフェースの強化を図っている。
- 点群データとの重ね合わせを実現する部品抽出機能付き3D-CADデータ変換ツール
- 大容量の点群データをユーザーが負担なく利用するための99%軽量化ツール
- 他社に業務委託する際の高いセキュリティを確保した専用フォーマット
(日立GEニュークリア・エナジー株式会社)