1.広域監視・警備ソリューション
日立は,街区,交通機関,重要防護施設などの社会インフラを自然災害やサイバー攻撃,テロなどの脅威から守るために必要なセキュリティ要件を,Adaptive(適応性),Responsive(即応性),Cooperative(協調性)に焦点を当てたH-ARCコンセプトとして整理し,危機管理に関するISO(International Organization for Standardization)22320に沿った適切な対策を継続的に行う広域監視・警備ソリューションを提供している。
具体的には,物理空間とサイバー空間の両面で時々刻々と変化する状況を把握するため,衛星や無人航空機,電波監視,ネットワーク監視などのセンサーにより社会インフラを多元的に監視し,リアルタイム処理によって異常の予兆を自動検知する。それらの情報をGIS(Geographic Information System)や画像解析,シミュレーション技術などによって分析・予測し,OODA[Observe(監視),Orient(分析),Decide(判断),Act(行動)]プロセスに基づくノウハウ提供も含めて,的確な意思決定を支援する。さらに位置測位や情報共有などのソリューションによって迅速な対処をサポートする。また,実際の危機を想定した訓練や演習を実施可能とすることにより,被害を最小限に抑えるためのサポートも提供している。システム導入時は,運用形態や既存設備に合わせて機器構成を柔軟に選択することで,短期間でシステムを構築する。