1.鉄道業務分析向けデータ関係可視化技術
鉄道分野では,車両および線路の保守などの業務効率化や,列車増発などのサービス向上に向けた施策立案のためのデータ利活用ニーズが拡大している。今回,複数の業務システムデータを組み合わせた横断的な分析を可能とする鉄道業務分析向けデータ関係可視化技術を開発した。
従来,業務システムデータは部門ごとに蓄積されており,部門をまたぐ分析を行うには他部門の大量のデータ項目から必要なデータを選択する必要があったが,作業者が複数の関連業務に精通していない場合,データの意味が分からず分析が困難であった。そこで,メタデータや値集合からデータ項目間の関係を抽出し,同一の意味や相関の強さなどの関係をネットワークグラフで表現することで,データ理解を支援する関係可視化技術を開発し,複数の業務にまたがるデータの分析を容易化した。
今後はこの技術を導入した製品の提供をめざし,交通サービスの効率化,高度化に貢献していく。