1. IoT/AI時代の半導体デバイス動向と多様化する顧客ニーズ
PCやスマートフォンに加え,産業機器や家電,自動車などあらゆるモノがインターネットへとつながるIoT(Internet of Things)の着実な広がりとともに,情報を取得するセンサーなどのエッジデバイスと,収集した大量のデータを蓄積・処理するサーバ・データセンター向け高性能デバイスなど,さまざまな半導体デバイスが必要とされている。
高性能デバイスとしては,先端ロジックデバイス,DRAM(Dynamic Random Access Memory),NANDフラッシュメモリなどが必要とされ,今後も微細化とともにデバイス構造の三次元化が進展していく。その実現のために半導体製造・検査装置には,微細かつ複雑な形状を高精度に加工する技術や,製造プロセスや装置状態の異常を迅速に検知する検査技術が求められる。また,エッジデバイスとしては多種多様なセンサー,通信用デバイスなどが必要とされるが,それらでは微細な加工は要求されないため,既存の300 mmウェーハ工場だけでなく200 mmウェーハ工場での生産も増加していく。そこではプロセス技術は確立されているものの,既設装置の老朽化に伴う置き換えや,自動化,スループット向上などの生産性向上のニーズが強まっている。
日立グループは,これらの多様な顧客ニーズに応える技術とソリューションを提供していく。
(株式会社日立ハイテクノロジーズ)