1. 自動運転の高度化を支える認識・制御技術
自動運転の実現に向け,市場では車載センシング技術の開発が加速している。日立は,ステレオカメラや全周囲カメラなどの車載センサーを開発している。現在,自動運転は,高速道路の同一車線において自動操舵機能が実現されており,今後,高速道路だけでなく一般道への適用範囲拡大が期待されている。このため,車載センサーでは,車,レーンといった特定物体の認識だけでなく,交差点などの複雑な道路形状や一般道における不特定物体の把握が重要な課題となる。
日立では,一般道路における自動操舵を実現するため,高密度な3D点群を活用して走行可能な領域を解析し,走行路上にある任意の障害物形状を把握するステレオカメラを開発した。また,スムーズな操舵を行う自動駐車を実現するため,前後左右に配置された魚眼カメラにより生成した過去と現在の三次元地図の照合により自車位置を認識する全周囲カメラを開発した。
今後,本技術を活用することで,さまざまな道路に適用できる自動運転の実用化に貢献する。