今,私たちが直面している資源・エネルギー・環境の諸問題の解決のためにも,さまざまな資源の有効活用は重要である。資源の中でも,将来的な石油資源の枯渇の問題,CO2排出量抑制を鑑みれば,在来型・非在来型も含めさまざまな炭素資源の有効利用法の確立は極めて重要な課題である。
筆者らは「環境にやさしいものづくり〜その決め手は触媒〜」をキャッチフレーズに,結晶構造の中に分子サイズのミクロ細孔を持つ多孔質結晶性アルミノケイ酸塩である「ゼオライト」に着目して研究を行っている。ここでは,筆者らが最近注力して取り組んでいる,炭素資源の有効利用に関連したゼオライト触媒開発について紹介する。