「日立評論」が創刊されたのは、日立製作所創業から8年目の1918年1月。
技術開発を取りまとめていた馬場粂夫博士が、小平浪平創業社長に直訴したことで実現したと言われている。当時の文献からは、自主技術を開発するとともにその成果を論文として公表し、日本産業界の技術水準の向上をめざしていたことがうかがわれる。
以後、日立グループは時代を追うごとに事業領域を拡大させ、人々の暮らしを支える社会基盤を提供するとともに最先端分野で世界をリードする研究開発を推進してきた。
ここでは、時代を反映しながら変遷してきた「日立評論」の誌面から技術の歩みを振り返り、
脈々と流れる「日立の研究精神」を読み解いていきたい。